rehearsal について
rehearsal はテスト環境を構築するプロセスリレーションツールです。一般的な入出力機能、通信規格を用いて、プロセスレベル、アプリケーションレベル、デバイスレベルで分割されたプロダクト間の通信を行うために使用されます。
このプロダクト一つ一つの事を rehearsal では 「タスク」 と呼んでいます。この仕組みについてはドキュメント「タスクの概念について知る」をご覧ください。
ユーザーは .yaml
形式の設定ファイルで各タスクの実行内容(実行時のコマンド、使用するポート番号など)や各タスクのデータの送信先などを記述し、 rehearsal 実行時に設定ファイルのパスを指定することで実行できます。
Case 1. プロセス間通信やデバイス間通信を標準入出力だけで実現
rehearsal を用いることで、テストツールから渡されるデータセットや外部との通信内容を送信するインターフェイスと、標準入出力だけを用いて外部とのやり取りを行うビジネスクロックに分離できます。
これにより、開発者はビジネスクロック、アルゴリズムの構築に集中できます。
Case 2. プログラミング言語・デバイスの壁を無視したダイナミックなアプリケーション間通信
rehearsal では言語特有の機能を利用することは一切ありません。一般的に広く使われている形式を用いたプロセス間通信を行います。
これにより、いままで用いられていたテストツールの流用を容易に行えます。
rehearsal に対する誤解
rehearsal はその立ち位置の難しさから誤解されることが多々あります。
Case 1. rehearsalはテスト環境を提供するのみであり、テストツールではありません
rehearsal は内部にテストを実行・整合性チェック・可視化するための機能を備えていません。問題生成ツールやビジュアライザーなどをユーザー自身が用意し、それらの実行方法や関係性をrehearsal設定ファイルを用いて定義することで、はじめて全体でひとつのテストツールとなります。逆に言えば、どのような構造のテストツール(バッチ形式、出力限定形式、対話形式、測定器)であっても容易に定義できるのです。
Case 2. rehearsalは本番環境で使えるでしょうが、使うべきではないでしょう
rehearsal はメモリ管理を内部で責任もって管理しているため、ある程度は何の問題もなくできると思われますが、静的リンクや内部に組み込まれた関数にはPythonなどの一部のスクリプト言語を除いて速度面で遠くおよびません。
また、ライセンスにGPLv3を適用しているため、動的なリンクを目的に rehearsal を内包した状態で頒布を行う場合には、ソースコードの公開義務が生じることもお忘れのないように(サーバー内部で利用する場合、内部で利用する場合において、ソースコードの公開義務は慣例的に生じません)。
ライセンス
rehearsal は GNU General Public License version 3 の下に提供されます。ライセンス内容は以下をご覧ください。
GNU General Public Lisense v3.0 (https://github.com/rehearsal-open/rehearsal/blob/nightly/LICENSE)